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FORMOSA900 FORMOSA900参加者の感想

FORMOSA900参加者の感想

渡部 勝之さん

今回EHIMEサイクリングプロモーション隊の一員として念願の台湾一周~環島 FORMOSA900に挑戦。(FORMOSA:ポルトガル語で美しい島ということだそうだ)四国一周達成者が9日間で台湾一周900kmを走破し、サイクリングによる四国一周、台湾一周の相互交流の促進が我々愛媛隊のミッション。日頃、「えひめシニアサイクリング~銀輪日和~」に集う仲間とサイクリングを楽しんでいるものの、四国一周達成から既に5年、期待と一抹の不安を抱える中での挑戦であった。
霧雨が降る台北市庁舎でのスタートセレモニー。各チームが順次紹介され、われわれ愛媛隊が属する日本騎士団は「台湾、加油‼ 日本、來玩唷!! (台湾、頑張れ!! 日本、来てね!!)」の鬨の声を上げ、拍手と声援を受けながら元気にスタート。スタートするや、走りやすい道路環境、GIANTスタッフの万全のサポートなどで、それまでの不安は消し飛び、これから9日間FORMOSA 900環島の旅への期待が膨らむばかり。
追い風を背に受けての快適な高速走行、GIANT本社での歓待、皆で励ましあいながら最大の難所の壽峠越え、眼前に広がる南国の紺碧の空と太平洋のマリンブルー、海岸に打ち寄せる大きな白い波。鳥のさえずり、朝の凛とした雰囲気の漂う木立のなかのサイクリングロード、見渡す限りの田園の中のまっすぐな一本道を走る愛媛隊。みんなの願いを託した十份でのランタン、そしてゴールは暮れなずむ台北の街の松山車站ゼロキロポイント。途中誰一人脱落することなく全員が自分の脚で実走行距離958.9kmの環島を達成!振り返れば、思い出深い感動とともに瞬く間に走り抜けた9日間であった。
台湾の交通事情は、縦横無尽に走る車やバイクに相当注意しなければならないと勝手に思っていたが、さにあらず、幹線道路には自転車専用の走行レーンがあり、車もバイクもルールを守り、互いに譲りあい朝夕のラッシュ時も整然と流れる光景は驚きであった。
そしてなにより、サイクリストに対して台湾の人たちがなんとフレンドリーであることか。都会に限らず農山村でも「加油!、加油!」と手を振る町の人、信号待ちで隣り合わせとなったバイクのおじさんや車の窓を開けてはにかみながらも手を振ってくれる小さな女の子。私たちも「謝、謝! 環島!」とカタコトの台湾語(?)で返す。こうした町の人たちの声援やちょっとしたコミュニケーションがペダルを踏み出す私たちの大きな力となった。
台湾では自転車での環島は、「台湾を知る」行為として成人を迎える若者の旅行や大学生の卒業旅行、あるいは、中・高校生の学校行事として取り入れられ、高齢者や身障者、小学生たちによる環島チャレンジも珍しくないほど、台湾社会に浸透しているそうである。それぞれが自分の思いを背負って環島に挑戦しているのであろうが、沿道の人々もサイクリスト達の環島の達成を願って自然と湧き上がる感情の中で声援を送っているのであろうと思った。たとえは飛躍しすぎるかもしれないが、そこには四国遍路をする人たちへのお接待の心に通ずるものがあるのかもしれないなどと思ったりもした。
今回のこのFORMOSA 900では、~美しい島~台湾の自然や歴史、伝統文化、都会の喧騒、そこに住まう人たちの温かさなど直接肌で五感で感じながら、自転車旅ならではの醍醐味を余すとこなく十分に堪能させてもらうとともに、自転車は友情、生きがい、健康をプレゼントしてくれる自転車新文化の世界を体感させてもらったような気がしている。私は、昨年、世にいう高齢者の仲間入りをしたところであるが、今回の体験やいただいたご縁をもとに、これからもサイクリングの交流の輪を広げ自転車新文化の世界を楽しんでいこうと思っている。
感動の連続であった環島を終え、900kmをともに走破した愛媛隊、日本騎士団の仲間、終始しっかりとサポートいただいた個性豊かなGIANTスタッフの皆さん、そして何より声援をいただいた台湾の人たちみんなに感謝の気持ちでいっぱいです。  「謝 謝‼」 そして 「日本、四国、愛媛 來玩唷 !! 」

シコイチジャージでトレイン走行の愛媛隊

10年苦楽を共にした愛車TCRのシルエット 十份でのランタン 愛媛來來

参加者一覧 2023年

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