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Youth Project 若者応援プロジェクト2025

若者たちの四国一周2025

1日目 愛媛県・松山市〜今治市

愛媛県庁のそばにある県庁第四駐車場。高崎ナンバーの車に取り付けられたキャリアから、次々と自転車が降ろされていく。そこに立っていたのは、新潟大学冒険部に所属する高槻俊介さん(2年生)と阿部佑輝さん(1年生)。今回、四国一周を目指す2人だ。

新潟からは自転車をキャリアに積んで車でやってきた

冒険部は80名もの仲間が在籍する大所帯。自転車や登山、クライミングなどアウトドアを縦横無尽に楽しむ集団だ。そんななかで、2人だけで長期の旅に出るのは初めてのこと。ルートを考えたのは後輩の佑輝さん。行き先のひとつ「三津の渡し」も、彼が選んだ寄り道だ。頼もしさを見せる後輩を、俊介さんはどこか余裕を漂わせながら見守る。のんびりした雰囲気の奥に、しっかりとした芯を感じさせる先輩だ。

準備を進める2人の傍らには、安達恵理さんの姿があった。本来なら3人で走る予定だったが、直前に怪我をしてしまい、走行は断念。それでも「せめて一緒に旅の空気を味わいたい」とレンタカーで並走することにした。

四国一周のスタート地点に立つ3人。左から阿部佑輝さん、安達恵理さん、高槻俊輔さん

愛媛県庁の庁舎を背景にスタートする。マイペースな2人?それぞれのタイミングで走り始める

この日は愛媛県庁のある松山市をスタートして今治市へと向かう。最初の目的地「三津の渡し」では、地元のおじさんが「読み方を間違えないでよ!」と笑いながら声をかけてくる。そんな何気ない出会いも、旅の始まりを鮮やかに彩る。

「三津(みつ)の渡し」は室町時代を起源とする渡船で、自転車も船に乗せて運んでくれる

「こんな綺麗なところ走りたかった!」と残念がる恵理さん

昼は「道の駅風早の郷 風和里」で食事かと思いきやスルーして、峠で食べたアイスが小さなご褒美に。遅めのランチ、とり天うどんをすすり込んだのは、午後2時を回ってからだった。750円の温かな一杯が、空腹に沁みた。

四国一周スタンプ最初のポイントである「道の駅風早の郷 風和里」に到着

峠店にっし~☆で名物の峠店アイス3段を食べるシャリシャリの食感でさっぱり甘い

とり天うどんが疲れた体に沁みる

今治市に入ると製造中の巨大タンカーが姿を現わす

この日のゴール『糸山展望台』への道中で思わぬアクシデント。佑輝さんの自転車の変速ワイヤが切れてしまったのだ。旅は始まったばかり。彼の表情は一気に曇る。糸山へと続く1キロほどの登り坂。予定より20キロ以上長く走り、70キロに及んだ一日のラスト。疲労の色を見せながらも、いちばん重いギヤのままペダルを踏み続けた。

佑輝さんの変速ワイヤが断裂して変速不能に。この日のフィニッシュ来島海峡展望台までは上りが続く。重いギヤで登り切れるか

展望台に向けて力の限り漕ぎ続ける佑輝さん。変速ワイヤは今治市内の自転車店で修理をしてもらった

糸山展望台にも寄り道してモニュメントの前で記念撮影

帯同する筆者にもちょっとしたアクシデント?彼らからの翌日の出発時間の連絡を待つものの携帯が鳴ることはなかった。

旅は始まったばかり。最初からすべてが順調とはいかなかった。ただ、その不具合さえも、あとから振り返れば「この旅らしさ」の入口だったように思う。

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